巻貝の標本

 

f:id:umihebierabu:20191001005722j:plain私は以前より巻貝を採集・飼育しており、死んだ個体は標本にしていました。

しかし水槽内で自然に死ぬのを待っていると、採集日時や場所を忘れてしまったり、蓋を紛失したり、成長して採集時と様子が変わってしまうという問題がありました。

またカワニナの場合は同定において胎殻が重要なのですが、死んだ個体から綺麗に取り出すのは困難です。

そうなると標本としても価値が下がってしまい勿体無いです。

 

そうした無駄死にをさせるくらいならと、最近では採集した巻貝のうち数個体はすぐに標本にするようにしています。

乱獲はしないように気をつけていますし、無駄に殺して遊んでいるわけではないので念のため。

 

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まずは身を取り出すために鍋で茹でます。熱湯に入れるのではなく、水から沸騰させると身が引っ込まないそうです。

カワニナは細長い割に簡単に身が抜けるのでやり易いです。タニシなどは元気な個体を茹でても確実に千切れます。食用にもされているはずなので、私の茹で方がまずいのかもしれません。

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胎殻、蓋を取り出します。

コットンを使うとそのまま乾燥させられますし、後の管理も楽なのでオススメです。

親殻は後でまとめてクリーニングするので、どれだかわからなくならないように並べて撮影しておきます。

あとで戻す時のためにコットンに印をつけておきます。

f:id:umihebierabu:20191001005649j:plain親殻を薄めた漂白剤やブラシでクリーニングし、室内で1ヶ月くらい乾燥させます。

中途半端だと後で腐って大変なことになります。

かといって普通に乾燥させると表面がひび割れるので、車用の艶出し剤などで薄くコーティングします。今のところ変色などの問題は起きていませんが、やる場合は自己責任でお願いします。

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蓋と胎殻はひとつずつ小分けにしてまとめておきます。

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親殻のクリーニングが終わったら、1つずつ袋に入れて、採集日時などを書き込んで完了です。これをさらに産地別にまとめておけば、あとで見返すときにとても楽です。 

鑑賞性は低いですが、カワニナのように比較する必要があったり、数が多くなるものはこの方法がオススメです。

もっと良い管理方法があれば是非教えてください。