某通販サイトに謎のタニシが入荷していたので3個体購入しました。
Filopaludina martensiという種だと思われますが採集地など詳細は不明。
軟体部は日本のタニシと似た感じですが斑紋が大きくて幼貝のような雰囲気。
特徴的なのは真っ白な殻です。
ヒメタニシでも時々白っぽい個体が見られますが、この種の場合は表面の殻皮が剥がれて中身の白が見えているような感じです。
よく見ると内側の殻口付近にだけ茶色い殻皮があり、作られる端から剥がれるのか、よくわかりませんが興味深いです。
標本とするために1個体茹でたら胎殻が出ました。
当然ながら触角が曲がっていないのがメスなのは共通のようです。
胎殻は殻高が低く角ばっていてヒメタニシに似ています。
成貝は螺層の膨らみが弱く殻底が角ばる点はヒメタニシやオオタニシっぽく、サイズ感や螺層角と殻高のバランスはマルタニシに似ています。
白いことを除けば、日本産のどれとも似ているような似ていないような微妙な形態。
一般には派手な模様や突起のある貝のほうがウケがよいですが、私はこういう地味の極みみたいな貝を見ると胸が高鳴ります。
いつか海外のタニシやカワニナを採集して比較してみたい。